天記 ~Ten’s Diary~

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楕円球の本領発揮 キック ~陣地争奪戦からスピード勝負まで~

こんにちは、天です。

ブログを読んでくださりありがとうございます。

 

本日は陣地争奪の要となるキックについて解説します。

 

一言でキックといっても様々な種類があり、状況によって選択肢が変わってきますので、ひとつずつ見ていきましょう。

 

前回はパスについて解説しました↓

試合を彩る華麗なパス ~基本から変化球まで~

 

 

 

 

楕円球の醍醐味! キック

試合の中で一番多く見られるのは、陣地をとりに行くキックではないでしょうか。

 

ポイントからスクラムハーフがボールを出して、スタンドオフがキック、そのままタッチへ。もしくは相手のウイングがキャッチしてカウンターか蹴り返すか。

 

こんなシーンがラグビーではよく見られます。

 

これはラグビーが陣取り合戦だからと言う他ありません。

 

相手ボールになってもキックで効率よく陣地をとりに行き、相手陣でプレーすることが大切で、相手陣でプレーする時間が長ければ長いほど、得点できる可能性が高くなります。

 

ラグビーでは、チームのまとまりや個々人の身体能力・身体の大きさによって優劣が決するため、ラッキーパンチはほとんど起こりません。

 

しかし、キックに関しては例外で、楕円球から繰り出される予測不可能なバウンドは、ときに思わぬ方向に飛んでいき、相手の胸にスポッとおさまったりします。

 

それが試合を盛り上げてくれる一助になったりするんですよね。

 

まぁトップレベルの選手はバウンドする方向もある程度コントロールして蹴れるとか。

 

そして忘れてはならないのが、オフサイドの反則です。キックを蹴った位置よりも前にいる選手はプレーに参加できないので、キックした選手もしくはそれより後方の選手が前に出てオフサイドラインを上げてあげる必要があります。

 

また、滅多にとられることはありませんが、ボールの落下予測地点から10mの円形内にいる選手は、その場から離れないと10mサークルオフサイドという反則をとられます。

これは覚えなくてもいいですね。ほんとに滅多にとられないので…

 

 

陣地をとる! スクリューキック

まずは、陣地をとりに行くときによく見られるスクリューキックです。

 

ボールに回転をかけて蹴ることで飛距離を伸ばします。

 

自陣深くに攻め込まれたときなど、遠くに飛ばしたいとき、陣地を挽回したいときなどに蹴ることが多いです。

 

楕円の軸に対して回転させるのが基本ですが、精度を上げるために楕円の軸そのものを回転させる蹴り方をするときもあります。これをドロップパントと呼びます。

 

 

天高く蹴り上げる! ハイパント

お次は、ハイパントです。

このキックは、天高ぁ~~く打ち上げるように蹴ります。

 

距離は出ませんが、高く蹴り上げることで滞空時間が長くなるので、ボールを競りにいったり(空中でボールをとり合う)相手がキャッチした瞬間にタックルに入ったりできます。

 

主にセンターラインや10mライン付近にいるときに使うことが多いですね。

 

というのも、自陣にいるときに使うにはリスクが大きく、相手陣ではフェアキャッチされるため、あまり使う意味がないのかなぁってのが理由として挙げられるます。

 

フェアキャッチとは、自陣22mラインより内側でダイレクト(ノーバウンド)でボールをキャッチしたときに「マーク!」と叫ぶと一旦プレーが中断し、フリーキックとなります。また、相手はフェアキャッチした位置から10m下がらなければなりません。

 

たまにマークと宣言したためディフェンスもタックルするのをやめたもののレフリーが聞こえておらずフェアキャッチが成立しないという珍事件が起こります。笑

なので、しっかりと大きな声で主張することが大切なんですね。笑

 

 

相手の裏へ! グラバーキック

これは相手が上がってきて裏があいたときなどに蹴るキックで、その名の通り地を這うように転がります。

 

主にディフェンスの間を縫って裏に蹴ることで味方の選手を走らせるときに使われます。

 

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ボールの蹴り方によって右に曲がったり左に曲がったり、何バウンド目かに高く浮き上がったりと、まるで生きているかのような様々な姿を見せてくれます。

 

まさに脚に自信がある選手にとっては見せ場であり、相手とのスピード勝負です。

相手を置き去りにしてボールをとり、そのままゴールラインまで走り抜ける姿は爽快感があり、観ててワクワクします。

 

試合中に観てて面白いプレーのひとつで、成功しても失敗しても(ボールをとれなくても)盛り上がること間違いないでしょう。

 

 

大外の味方へ一気に! キックパス

 パスの記事でも解説しましたが、大外が空いているけどパスを回していたらディフェンスに対応されてしまうときなどに使います。

 

ライナー軌道だったり、ふわっとしたキックだったりと状況によって蹴り分けをしますが、大外の味方に一気にボールを渡すことができるため、チャンスが広がります。

 

ただ成功する確率も通常のパスより低いのが難点ですね。

 

 

会場を沸かせる! ドロップキック

試合が流れているときにボールをワンバウンドさせて蹴り、ゴールポストのポールの間に入れるキックで、成功すれば3点入ります。

 

試合中に成功させるのには、キックの精度とディフェンスのプレッシャーをものともしない強靭な精神力が必要となります。

 

また、キックオフやリスタートとしても使われます。

 

 

気をつけよう! ダイレクトタッチ

キックするときのルールで気をつけなければいけないのがダイレクトタッチです。

 

自陣22mラインよりうしろからキックしてタッチラインを直接越えた場合は、越えた位置から相手ボールのラインアウトとなりますが、22mラインより前でキックしてタッチラインを直接越えた場合は、キックした位置から相手ボールのラインアウトとなってしまいます。

 

これをダイレクトタッチと呼び、22mラインより前でキックする場合は必ずワンバウンド以上させて(もしくは相手に当てて)からタッチラインの外に出す必要があります。 

 

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そして自陣22mラインより前でボールをとって、自ら22mラインよりうしろに持ち込んだ場合も、直接タッチラインを越えたら蹴った位置からのラインアウトとなります。

 

陣地をとりに行くラグビーにとってダイレクトタッチは、陣地を獲得できず相手にボールを与えてしまう痛いミスとなります。

 

 

以上、楕円球という特徴が最も発揮されるキックについて解説しました。

次回は、最低限覚えておきたいルールについて解説したいと思います。

ラグビーの最低限覚えておきたいルール4選 ~これさえ見ればラグビーワールドカップ2019日本大会に間に合う~