ラグビーの反則その2 ~タックルや密集での様々なペナルティ~
こんにちは、天です。
ブログを読んでくださりありがとうございます。
この記事では、前回に引き続きラグビーの反則について解説します。
ラグビーの反則その1はこちら↓
ラグビーの反則その1 ~軽い反則・重い反則ってなに?? ノックオンやオフサイドについて~
前回は軽い反則と重い反則の中のオフサイドについて解説しました。
今回は残りの重い反則について解説いたします。
重い反則
重い反則について少し復習です。
重い反則を犯した際の再開は、全てペナルティキックとなります。
ペナルティキックでは、反則を犯した側は10m下がらなければいけません。
ペナルティキックを得た側は以下4つの選択肢の中から次のプレーを選ぶことができます。
1.ペナルティゴールを狙う
3.その場でマイボールスクラムから再開
4.その場でタップキック(ボールをちょん蹴りする。このときボールを手から一瞬でも離さなくちゃいけない)して再開
それでは、重い反則についてひとつずつ見ていきましょう。
タックルでの反則
ラグビーで一番多いコンタクトプレーはなんでしょうか??
そう、タックルです。
そのため、タックルひとつとってもたくさんの反則があり、そのほとんどがシンビンものの危険なものばかりです。
ハイタックル
肩から上へのタックルです。
肩から上、つまり首や顔へのタックルは危険なので禁止されています。
ジャージの襟を掴んで倒すのもハイタックルとなります。
スピアタックル
相手を持ち上げて頭から落とすタックルです。
なかなか倒れないからって両足を持って倒そうものなら反則をとられてしまいます。
頭から落とすのは首を痛めたりする可能性があり大変危険なので、わざとじゃなくてもダメなものはダメなんです!
スコップ
ジャンプして空中にあるボールをキャッチしようとしている相手にタックルすることです。
正式名はちょっとわかりません。笑
まわりはみんなスコップと呼んでいたのでスコップと紹介させていただきますね。笑
可愛らしい名前ですが、これも大変危険なタックルです。
下手したら足首を捻ったり頭から落ちたりします。
私も現役時代にやられたことがありますが、なにがなにやらわけがわからないうちに背中から地面に落ちました。
幸い怪我も痛みもなかったのでよかったのですが...
ノーバインドタックル・ハッキング
タックルするときは相手をしっかり掴まなければいけません。それをせず(ノーバインド)にタックルすると反則となります。
同じようにハッキング(足をかける)も相手を掴んでいないので反則です。
というか、そもそもタックルですらない。笑
ノーボールタックル・レイトタックル
ボールを持っていない選手(ノーボール)やパスを出した、キックした選手(レイト)にタックルすることも反則になります。
タックルされると思ってない相手にタックルするのは非常に危険ですよね。
特にレイトタックルは無防備な状態でタックルをくらうので、大変危険です。
タックルの反則はどれも危険なものばかりでしたね!
ラグビーは紳士のスポーツなので、しっかり正面から正々堂々とタックルをお見舞いして差し上げましょう!
密集での反則
次に密集での反則です。
密集のことをブレイクダウンやポイントと言ったりします。
またボールが地面にある状態で奪い合うことをラック
選手がボールを持っている状態で押し合うことをモールと呼びます。
ブレイクダウンについてはこちらの記事を参照ください↓
試合の命運を握る?? ブレイクダウンとは ~ラックやモールについて~
ブレイクダウンでは、両チームの駆け引きやボールの奪い合いが行なわれるため、それに倣って反則の種類も多くあります。
ノットリリースザボール
これはタックルされ、倒れたのにボールを離さなかったという反則です。
「倒れたのに離さなかった??離せばいいじゃん!」
と思われるでしょう。
この反則をとられるときというのは、離せないことが多いんです。
それは、相手がボールを奪おうと絡んできてるから。
離したらボールをとられてしまうので、離せないんです。
このボールに絡むプレーをジャッカルといい、一人でタックルして起きあがってジャッカルする場合と、タックルした選手とは別の選手がジャッカルする場合とがあります。
いずれにせよ、相手のボールを奪うナイスプレーです。
見かけたら「ナイスジャッカル!!」と褒め称えましょう!
ハンド
これはラックの中で手を使ったという反則です。
「ん??ジャッカルは??」と思われるでしょう。
ジャッカルはラックが成立する前にボールに絡まなければならず、成立してからは手を使ってはダメなのです。
相手もバカではないので、タックルされた選手を放っておくわけがありません。すぐにサポートに来てラックが形成されます。
そのため、ジャッカルとは本当に一瞬のスキをついた神業的なプレーなのです。
ちなみにレフリーから「ハンズオフ!」と言われたら既にラックが成立しているので、ボールを離さないといけません。
ホールディング
これはタックルした選手が相手をいつまでも離さなかったときにとられる反則です。
倒れた選手はすぐにボールを離さなくてはいけないのに、いつまでもタックルした選手が掴んでたら離せませんよね。
タックルした選手はすぐに離してプレーを止めないようにしなければいけません。
ノットロールアウェイ
こちらもホールディングと似た反則で、タックルした選手がその場に居続けることでとられる反則です。
つまり、タックルした選手は、すぐに相手を離してその場からも退かなければなりません。
たとえ、ラックの中に埋もれて退けなかったとしても退こうとしてるよアピールをする必要があります。
オーバーザトップ(シーリングオフ)
ラグビーは倒れている選手はプレーに参加してはいけません。
ジャッカルもタックルも立った状態でする必要があります。
これはラックでボールの上、もしくはボールを越えて倒れ込むことで相手からボールを出させないようにするととられる反則です。
最近ではシーリングオフとも呼ばれるそうです。
コラプシング
これは、モールやスクラムを故意に崩したときにとられる反則です。
モールを押されているからといって止めるために故意に崩しては危険ですので、反則となります。
まだまだあるぞ!その他の反則
次はタックルやブレイクダウン以外での反則を紹介します。
オブストラクション
タックルにいこうとしているディフェンスを妨害するととられる反則です。
アメフトのクォーターバックを守るように相手を止めるプレーが、ラグビーでは反則となるんです。
アクシデンタルオフサイドとは違い、故意に行なったとして重い反則となります。
ただ正直、相手ディフェンスの邪魔をすると有利になりますよね。
そのため、レベルの高い試合ではオブストラクションになるかならないかというギリギリのところの駆け引きがあります。
強いチームはどんな反則に対しても、とられるかとられないかの線引きをきっちりと行ない、とられないギリギリのプレーを徹底することができます。
ノット10m(ペナルティのとき)
ペナルティをもらったときは10m下がらなければいけませんが、10m下がらずにプレーに参加したときにとられる反則です。
たとえば相手のディフェンスが乱れており速攻で仕掛けたいときにタップキックをしてすぐに始める場合がありますが、そのときに10m下がらずにボールを持った選手を止めにいってしまうとその位置から更に10m下げられてしまいます。
反則に反則を重ねるという心象としてはあまりよろしくない反則ですね。
アドバンテージ
ラグビーはボールを動かすことを良しとするスポーツです。
言い換えればプレーをなるべく止めたくない。
そのため、ディフェンス側に反則があったとしてもオフェンス側の攻撃が続くのなら、反則をとらずにそのままプレーを続行します。
これをアドバンテージといいます。
アドバンテージをもらったチームは、ミスをしてもその前のプレーに戻ってマイボールから再開できるため、思いきったプレーができます。
よく「アドバンでた!」という声が聞こえてきますが、これは「チャンスだから積極的に攻めよう」という意味合いがあります。
ただし、ずっとアドバンテージが続くわけではなく、何回か攻撃するか、もしくは相手陣にある程度攻めこんだら解消されます。
この辺りもレフリーによって変わってくる部分で、すぐに解消するレフリーもいれば、「なんかずっとアドバン出てるな」ってレフリーもいます。笑
以上、ラグビーの重い反則について解説しました。
2回に渡って反則について解説してきましたが、ここで紹介した他にも反則はあります。まだあるのかよ...って感じですよね。苦笑
そちらについても別の機会で解説したいと思います。
次回は、ラグビーのブレイクダウンについて解説したいと思います。